これは参った!
2人の奇術師を描いているけど、観ている方を奇術に掛ける。
タイトル:「プレステージ」(原題: The Prestige)
監督: クリストファー・ノーラン
主演: ヒュー・ジャックマン
クリスチャン・ベール
マイケル・ケイン
スカーレット・ヨハンソン
レベッカ・ホール
アンディ・サーキス
デヴィッド・ボウイ
公開年: 2006年10月20日
国: アメリカ合衆国、イギリス
ジャンル:サスペンス・ミステリー・SF/ファンタジー・ドラマ
登場人物
ロバート・アンジャー: ヒュー・ジャックマン
芸名は妻が付けた「偉大なるダントン(グレート・ダントン)」。
隠しているが、裕福で貴族の出身。
育ちの良さからくる華やかさで、舞台を演出することには長けているが、奇術については凡才。自分でも気づいてる。
ボーデンと上演する中で妻を失ってしまい、それ以後二人は対立。
アルフレッド・ボーデン: クリスチャン・ベール
芸名は「教授(プロフェッサー)」。
苦労人で、人生そのものを奇術のために犠牲にする、という信条を持つ。
孤児としての育ちからか、アンジャーとは雰囲気も違い、舞台は地味。その代わり天性の観察眼と才能があり、他人の奇術を見破ることに長けている。発案と技術は素晴らしく、誰にも見破られない、という自信を持っている。妻と子とで小さく幸せに生活している。
以前はボーデンと同じ師匠の下で演じていたが、不幸な事故のために別々に活動することになる。
どんな物語
2人がこだわったのが瞬間移動で、それは鳥の手品をしていた頃からの共通の課題だった。ここに焦点を当てて進む。
互いの発案や仕掛けを潰し合い、不幸で熾烈な争いを始める。
構成としては、
1、順番に進むアンジャーとボーデンのパートの合間に、
2、順不同に別ユニットがいくつも紛れ込みながら進む。
3、そのユニットの中に、怪しげな入り口が小さく開いていて、そこが別のユニットへ通じてる。
イメージとしてはたぶんそんな構成。
過去や未来が前後しながら描かれる映画は他にもたくさんあるけど、これはその部分部分に変な仕掛けがある。
そんな面倒くさい映画なんか、この時点でノー・サンキュー?
その仕掛け、完全に読み切ったぜ!と思ったそこのあなた……
……。
予告の冒頭、この作品はトリックそのもの…なんて言ってるけど。
まず、この予告編自体がトリックです!↑↑

書けない理由
うう…これ以上は書けない!……………実は。
クリストファー・ノーラン監督が、この映画の公開時、観客に対して「結末を決して明かさないでほしい」というメッセージを出していたそうで、
「種明かしを求めていても、実際には騙されたがっている。驚きを味わいたいんだ」という事らしい。
なので……詳細を書くのをやめた。ごめんなさい!!
私の思う「鍵」
う~ん…ただ、それだけだとあまりにも意味がない。なのでここで、あえて全く別ジャンルの物語の、あるキャラクターを紹介。
プレステージは泥臭い本格サスペンス、二人の人生の末路を重く描いているので、この比喩は作品の雰囲気を損なう、と思われそう。
でも例えるならこれしかない。
映画を最後まで観た人にだけ伝わる『鍵』のようなものだと思う。
「…信じられない……!もしやと思って試してみたが、まさかこんなことが…。お前は直接手を下さずに人を殺せるのか?この目で見るまではとても信じられなかった」
出典:『DEATH NOTE』(原作:大場つぐみ・作画:小畑健/集英社)
これは、Lが「理解不能な何かの力」という非現実的な存在を目の当たりにした瞬間の台詞。 ””手段は分からないがお前が犯人だ””
話の内容は全く関係なくて、「理解のスピード」。
この映画の中でも、同様の「理解の飛躍」が起きる。
普通なら「そんなのあり得ない」と信じないが、彼は信じがたい真実を一瞬で受け入れてしまう。
状況の受け入れに関しては、脇役たちも同じだけれど、それは別にどうでもいい。
泥臭く地道にローテクと才能で勝負し、大きな犠牲を払って徹底した生き方をしてきた人間が、唐突に表れたショートカット技術を目にしたときにどう感じるのか。その反応が、桁違いの速さで驚いた。
これが天才とされる所以なのかも。
私も散々ミスリードされて映画の設定を自分なりに勘ぐっていたけど、この思考回路を見たときに、それから解放された。
そうだったんだ…………。
終わりに
でも結局、これも私の個人的な解釈だし、他にどんな考え方があるのか、「分かりにくい」と終わらせず、あなたなりの理解をしてください!
…ということで、ぜひぜひ、おすすめしておきます。
たまに深掘りの穴に陥る私のおすすめです。
視点の迷宮に翻弄される快感
二度観の面白さ↓↓
犯人の綻びを見逃さない、執拗な観察眼
