子供にお勧めされて観た。
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タイトル 『ひゃくえむ。』
原作
作者 魚豊
出版社 講談社
巻数 全5巻 / 全2巻(新装版)
映画
原作 魚豊
監督 岩井澤健治
声 松坂桃李、染谷将太
音楽 堤博明
制作 ロックンロール・マウンテン
ジャンル アニメ、陸上競技
すごい。さすがネットフリックスで配信されるだけのことはある。
まず、絵については、実際のランナーや役者さんの動きを実写で撮影し、その映像のフレーム(1コマ1コマ)をアニメーターが手作業でトレース(輪郭をなぞって描き写す)して作られているらしい。
オープニングの音楽はテンポが速くてドライにスタイリッシュな感じ。
100mを走り切る物語なのに不思議と熱を感じない、それでいて強い疾走感と走りだけに特化した「音」にも感じる。始まってから終わるまでがまるで100m走のような曲。作中の音楽も少なめ、というより殆ど無い。
それは物語も同じだった。
主人公トガシとライバルの小宮、彼らを描くために人物を掘り下げたりしない。あくまで100m走という競技を行う選手としての話しかしてない。
そのくせ、これだけでここまで話を掘り下げられるの?というのが驚きだった。
それから、表情のあからさまな演技や大げさな表現は一切無い!
でも、それが、いい!!
キャラクター(出演者)の感情は、本来、知るんじゃなくて、
その状況を観て、私たちが感じるもの。
ちょっとしたタイムラグがあろうがなかろうが。
本来の心理描写ってこういうこと。この作品はそこをストレートに感じさせてくれるんだよね。
…なぜ悔しそうに見えないのか?
…変わった、って言われた…それはいつから?どう変わった?きっかけは?
…前に、別の誰かが同じ状況になってなかった?
ふんわり考えていると、トガシの置かれた状況が、小宮の気持ちが、『変わった』と言った青年の心、その言葉を向けられた本人の葛藤が、自分の中に勝手に湧き上がってきた。
試合の時くらいしか会わない選手達はうっすら顔見知りで、お互いの成長や挫折を観察し、ある選手からは「劣化」に見え…そんなものを感じながら競技に向かう、それだけを描いたストイックな映画、と言えるんじゃないかな。