映画タイトル: 『PARKER/パーカー』(原題: Parker)
監督: テイラー・ハックフォード
主演: ジェイソン・ステイサム、ジェニファー・ロペス
公開年 :2013年1月25日
ジャンル: クライムアクション
ジェイソン・ステイサムは、元特殊部隊員、元諜報部員、そんなイメージが私には強いけど、それ以外の映画ってあるんだろうか?でもそれでいい。期待通りの活躍をしてくれてる。
あらすじ
強盗を生業にしているパーカーは、恋人クレアの父ハーリー(これも業界の人物)の計画により集められたフリーの強盗、メランダー達と共に、オハイオ州の「ステート・フェア」で売り上げ金の150万ドルを狙うことになった。
メンバーの雑な仕事に不満はあるものの何とか成功。しかしパーカーのあまりの手際の良さに関心した仲間たちは、約束の分け前20万ドルを渡さず、これを元手にもっと大きな仕事をしようと持ち掛ける。だが取り分だけでいい、と拒否すると、車の中で殺されかける。
かろうじて助かったパーカーは、自分を裏切った仲間たちに復讐を誓う。
これ以降はネタバレ込み。
パーカー(ジェイソン・ステイサム)はこれまでハーリーの情報によって仕事をしていた。民間人や自分を助けてくれた者に対して優しく義理堅い。業界のルールは美徳として守り、契約違反は許さない。他者の関与によるプラマイゼロの考え方は無く、貰うべきところから必ず貰う。
ハーリーは妥協を勧めるが、パーカーは止まらない。メランダー達の行方を追って、潜伏先がフロリダのウエストパームビーチの高級住宅街であることを突き止めた。そこで、不動産会社の営業のレスリー・ロジャース(ジェニファー・ロペス)と出会う。
一方、レスリーはただいま人生停滞中。借金あり、バツイチ、小うるさい母親と同居、自分には到底買えない不動産の営業ばかりで、セクハラにも耐えつつ、いつか現れるかもしれない上顧客を待って社員同士で奪い合う。
同僚から奪った客が今回、テキサスの石油王を装いダニエル・パーミットと偽名を名乗ったパーカーだった。
一目ぼれした事と、職業的感が働き個人情報を調べると、ダニエル・パーミットの身分証明書は偽造だったことが分かる。内見中、パーミット(パーカー)が唯一興味を持った、たった一件の購入客も実はメランダー達だった。目的は犯罪だと分かる。とっさに「私は役に立つ」、とパーカーの「復讐計画」に協力することになる。
そしてメランダー達は、富豪ミリアム・クレンドンの宝石競売を襲撃しようとしていた……。
おすすめポイント…レスリーとパーカーの切なくもいい関係
もうこの時の別れと一年後のストーリーがすごく良くて!
この映画は通り一遍だとジェイソン・ステイサムの活躍に終始しそうだけど、クレアとレスリー・ロジャース(ジェニファー・ロペス)の二人の女目線だと面白い。
クレアは冒頭のシャワーシーンで看護師でER勤務だと分かる。でもそんな雰囲気は全くない。パーカーにゾッコンでラブラブ。彼の仕事柄しょっちゅう危険な目に合うのが怖くて仕方ない。避難先への逃避中も不安でめそめそするし、電話越しにパーカーをうんざりさせる。そのくせ、会うとべったりで、この人に関しては本当に違和感しかない。
クレアとレスリーが接するシーンも一度だけある。
パーカーがホテルに戻ると、襲撃に合う。死闘の末、男をベランダから落とし、自分も負傷して血だらけのままレスリーの家へ忍び込む。仰天するレスリーだが、「ここに電話しろ」と紙を渡され、あとは仕事に行くように言われる。
とはいえ、気になって家に帰ると、クレアが傷を治療していた(看護師設定はここで回収)。慌てふためくレスリーの目の前で、手の傷を縫合し、見せつけるようにキスして帰るクレア。
二人の事情が知れる。
……高価な宝石類を丸ごと手に入れた二人。パーカーは、換金したら本来の取り分20万ドル、相棒の取り分20万ドルをのぞき、残りは二人で山分け。額はざっと数百万ドルと告げる。金の使い方もアドバイスする。
レスリーに大金を残してやれたことも嬉しそうだし、喜ぶレスリーに、クレアには見せた事が無い笑顔を一瞬見せるパーカー。そして「俺の迎えが来る」と車を出ようとする。
「クレアね…」と寂しい笑顔のレスリー。「最初から望みなし」。
去っていくレスリーを見つめるパーカーの目線が本当にもう、語ってて。
最後の別れでは、レスリーからすると、所詮自分とは生きる世界が違う、今回協力して仕事を成功させて絆が生まれた気がしても、大事な女の所へ帰るのは止められない。
パーカーからすると、クレアは自分一筋でその父親は自分の相棒。仕事の流儀を果たそうとするたびに彼らを危険にさらすが、責任をもって守る。二人を裏切れない。
別れの時の一瞬のパーカー(ジェイソン)の表情がものすごく語ってる。
…………そんな風に、私には見えた。
ジェイソン・ステイサムは無口な役が多いからか、目で語ることが多い。
以前の記事のビーキーパーでもそんなシーンがある。
そうして一年後。レスリーは以前と同じ日常を過ごしていた。ある日小包が届く。中身はぎっしり詰まった札束だった。母親の問う声に請求書の束だと答え、無言で狂喜、抱きかかえて階段を駆け上がっていく……。
もう、このラスト!
「ボーン・アイデンティティー」を彷彿とさせる。映像的にも。だから、途中でもしかしてパーカー、帰ってきてくれた?!と思ってしまった。
「ボーン」では、バックに入れた大金を渡し、これで遠くに行って生きてくれ、と別れる。そして三年後、ギリシャの美しい島で、ひっそりとスクーターのレンタル店を営むマリーのもとに、ふらっとジェイソン(ジェイソン・ボーン)が現れる……。
あのハッピーエンドとは違うけれど、それに近い再会(会ってないけど)の喜び!こんなシチュエーションが好きな人には特に特に、個人的にお勧め!
余談と妄想:
もしもボーンみたいな展開があるとしたら……パーカーは最強なんだからうっかり死ぬこともないし、人生の転機を乗り越えたレスリーの所へ何年後かでも訪れ、高級リゾート地の不動産屋という立場でちょっとした仕事上のヘルプを頼む……とか。そんなことがあってもいいんじゃないか、と。


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