倉庫の仕事は、年末になるこの頃から忙しい。
冬用の電気製品が次から次へと入ってくる。
エアコンをはじめ、電気毛布、布団、加湿器、台所電気製品。
クリスマスが近づけば、今度はプレゼント用の製品。
それももう要らん!持ってくるな~!
これは夏も同じなんだけど、冷風機が大型からハンド扇風機までごっそり来る。その他の小物も同じ事。本当にきつい。
でも、黙々と荷物を運びながらふと思った。 ここで見ているものや、この社会の仕組みは、私たちの生き方や命のあり方とも、どこか関係しているのではないか――と。
(今日は、一見、あまり関連がなさそうな話題をとりとめもなく書いてます)
倉庫の光景を毎日毎日見ていると、いつも使い捨て社会を実感する。
「長持ちする」と謳っては、毎年長持ち製品がバージョンアップして新製品になる。前製品の部品は打ち切り。巧妙に真の意味で長持ちするものをわざと作ってないんだろう。
でも、本当に価値あるものを一途に作り続ける企業や商品もある。こういうやり方の方が、結局は社会や文化を停滞させずに循環させるのかもしれない、と思ったり。
黙々と荷物を運びながら、なぜか全然関係ないことを考える。
たとえば、生き物の一生のサイクル。
発生して、増えて、やがて滅びる。
それは、シャーレの中のカビも、人間も同じなんじゃないかな。
例えば、竹は種類によっては120年周期(ハチク、マダケ)で開花して枯れるらしい。そこから根だけ残ってまた発生するものや、根まで全部枯れてしまって種からまた芽が出るものもあるとか。
多年草だって、ある日突然、何の前触れもなく枯れる。
マチュピチュや軍艦島みたいに、人の社会もいずれは消えていく。
発展したものは、必ずどこかで下降に向かう。
避けられないんだと思う。
開花してから枯れる植物はたくさんあるけど、人間は結局戦争か環境汚染で終了?それとも、紀元後2000何年、その何倍もの期間続いた縄文のような時代を過ぎて、今はもう、人間は急速に細胞分裂して、その分裂も終盤…開花時期?それならもう終わりだ(笑)
人間は植物とは違うかもしれないけど………そうだ、
「死にたくない」という視点ができた時点から衰退に向かうんじゃないかな?
死にたくない―今ある命を大切に。一人称的な視点で考えると、今ある(自分の)命を大切にすることは実は非常に難しくて、面倒くさい、厄介なことだ。社会システム的にも。
そんな厄介なことをするには、後継者(新たに子供を産み育てる事)に気をまわしている暇は無い。それって…少子化?
人って、人生に満足したら人は、いつ死んでもいい、そう思うんじゃないかな。
じゃあ、満足するにはどうする?
誤解を恐れずに言うと、将来のために、と、辛い意味の分からない修行ばかりに熱心にならない事じゃないかな?
やりたいからやる。そういう生き方の方が、人生に満足する。満足したら短命でもいい。だから若い頃から思うように生きて、子供を産んで…
やっぱり誤解無きように言うと、別に産まなくても良い。というか、子供は関係ない。とにかく、やりたいからやる。好きなように生きてみる。自堕落という意味ではなくて。「社会のレールを意識しない」、「悔いなく」という事。
「自分の選択で生きた」と言える事。
それからは、時が来れば死ねばいい。やりたいことをやって、弱ったら死ねばいい。
小さい頃から高度なシステムの中で上手に生きるために、苦労ばかりしていつも自分のやりたいことは後回し。生き方に満足できていないからいつまでも長生きして本当の満足探しをする。
そうして、自分と同じように他人を見るから、すでに満足状態にあって、死に向かいたい他人や、死に際だけでも幸福に静かに死にたい他人の有意義に死ぬ権利を邪魔する。
犯罪者抑制のために、善人が幸せに死ぬ権利を奪う。それは巡り巡って、あなたが死ぬ間際に「殺してくれ」というくらいの苦しみを味わっても救ってはくれないんだよ?
日本はもうそういう状況だと思う。
もうちょっと自分事として考えたらどうかな…
残された人のために法を整備するより、死ぬ人のために法を整備する。
「良く死ぬこと」は権利だ、と私は思ってる。幸せな死を迎えたい。それは良く生きる事だ。
そんなことを考えながら、フォークリフトの駆動音の中ではっと我に返り、またどこか遠くへ行く。なんか自分がアメーバみたいに見えてきた。そんな一細胞が世界の終わりと始まりに思いをはせてる。
追記
昔、死生観を書いた本をいくつか読んだことがあってそれ系の本を紹介すると。
カトリックの神学者でありながら、
「死を学ぶことは、生き方を学ぶこと」と説く。
死を“恐れるもの”から“自分の生を照らすもの”として捉えていて、
「死にたくないという視点が生を曇らせる」感覚。
死、それは成長の最終段階: 続死ぬ瞬間 (中公文庫 キ 5-3)
看護・医療系では有名。
ただ、ロスの本の中でもこのタイトルは比較的哲学的。
他に…
『死にゆく人の心に何が起こるのか』(大津秀一/幻冬舎)
『死と向き合う生き方』(柳田邦男/新潮文庫)
日本人は一度読んだ方がいいと思う。個人的に。