今回はあらすじを、まんま、書いてしまうので、観る予定の方は後でお読みいただけると。
その前に私的見どころ、と、刺さりどころ。
チョウ・ユンファとティ・ロン、二人の主役なんだけど、チョウ・ユンファは正統派かっこよさ。ころころ変わる表情もなんか味がある。
なんだけどそれよりも、見た目は超普通なのに喧嘩が強いというティ・ロンがこれまたかっこいい。額の上がり具合といい後ろの髪といい、少林寺に出てくる辮髪をやめたばかりの達人のような、髷(まげ)を落とした”ざんぎり頭”の武士のような鈍臭さが漂うんだけど、実際に詠春拳の達人らしい。
目力もあって「誠実」を絵にかいたような顔だし役柄もそう。
作中、弟のキット(レスリー・チャン)とともに大の大人が無邪気にじゃれ合う姿はなかなか日本人には無く微笑ましい。


冒頭の偽札の完成度を紫外線ライトで「誠実に」検証するところ。
本物そっくりの出来栄えだと確認したらさわやかな笑顔で取引成立の握手。それがなんか稼業に似つかわしくなく、まるで表世界のプロフェッショナルというか。
チョウ・ユンファと明るく成功を祝う。
あんた、悪い事してるんだよね…?(笑)
音楽も合わせて、小っ恥ずかしさ漂うかっこよさ。
父親も長男の極道を知っていてなお優しいし、なんか、そんなもの?成立しちゃうの?
日本の極道映画とは全然違うな…
普通なのに強いというギャップはたぶん、「男たちの挽歌Ⅱ」もあったけど、忘れた。もう一回観ないと感想書けない。
とりあえず「男たちの挽歌」だけ観直してみた。
1986年(日本公開は1987年)の映画でアクションは西部警察のように派手。時代のせいもあって、俳優の容姿とか多少突っ込みどころがあるけれど、温かい目で観てあげるといいかも。
香港の裏社会で偽札の製造にかかわっている腕利きのホー(ティ・ロン)と親友のマーク(チョウ・ユンファ)の二人の幹部。
ホー(ティ・ロン)は警察官志望の正義感の強いまっすぐな弟、キット(レスリー・チャン)と仲が良い。だが弟は兄の仕事を知らない。余命短い父親から、キットのためにも足を洗ってくれと頼まれる。
台湾での仕事を最後に業界を去ることに決めたホーは後輩のシンを連れ、一人で向かう。
だが「取引相手の裏切り」でそこへ警察が乗り込んできた。
取引相手は、「甥が裏切った」と言う。
ホーが失敗し逮捕されたことで口を割ることを恐れた組織は、父親の身柄を抑えに来るが、乱闘の中死亡してしまい、キットは兄の仕事が極道だったことを知る。
三年後、一度も口を割らず組織を守ったホーは出所(この人あくまで良い人である)。弟に会いに行くが絶縁されてしまう。足抜けを心に決め、就職したタクシー会社で働き生きていこうとするが、古巣に声を掛けられる。組織は3年前にホーが連れていた部下のシンが仕切っていた。
断るものの、弟のキットは昇進が白紙になり、シンを追っていた班から外されてますます恨みを募らせる。
一方、マークは「台湾の取引先の甥」を一人で襲って自分も足を撃たれてしまう。その後は後釜についた後輩のシン(トップに立ってから冷酷になっていた)にこき使われていた。情けをかけていたのは過去に尊敬していたホーの親友だったからかもしれない。
ところがホーは組織を抜けると言う。面子を潰されたシンは必要なくなったマークを叩きのめし、タクシー会社を襲う。
逃亡したホーとマークは、偽札工場から原版を奪いキットに渡してシンとの取引を計画、その場でキットたち警察が組織を取り押さえることを計画したが、シンも抜け目なく組員を多数潜ませていた。
そこで始まってしまう銃撃戦…3人対組員多数。包囲する警察。
ここまでかと自首に向かい、あとは金で解決だと豪語するシンを弟の銃で射殺するホー。そして自ら弟の手錠を自分に掛ける。
観ているとき、どうもわからなくて調べたら分かった解釈…
シンが年老いたユー社長に対して冷たいのはなぜか。それは、ホーが台湾の仕事を最後に引退するとき、裏切ったのは「取引相手の甥」ではなくユー社長だった…そのせいで尊敬するホーとも別れ、シン自身も死にかけた。

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